犬を連れてエキスポシティに向かうと、たいてい入口の前で立ち止まることになります。ペットカートは持ってきた、それで館内をひと回りできるつもりだった、けれど案内板には指定ルート以外は通行できないと書かれている。

ららぽーとEXPOCITYで犬と通れるのは、建物の外側をなぞる同伴ルートだけです。館内のショップにもレストランにも、犬を連れて入ることはできません。隣の万博記念公園も、有料エリアは条例で犬の持ち込みが禁止されています。

行ける範囲と行けない範囲を先に知っておけば、当日の組み立て方は決まります。公式情報で線引きを整理し、そのうえで犬連れが実際に使える動き方をまとめました。

エキスポシティで犬と通れるのは外周ルートだけ

ららぽーとEXPOCITYの公式ページ「ペット同伴可能エリアのご案内」には、次のように書かれています。

ペットを同伴される場合は上図の のルートをご通行ください。(※本ルート以外はご通行いただけません。)

ここでいう「上図のルート」は、公式が公開しているルート図を見ると建物の外周をなぞる通路です。図の中の館内側3か所には犬の禁止マークが置かれており、ショッピングフロアやフードコートは同伴の対象外だと分かります。

犬と通れるのは建物の外側だけ 館内(ショップ・飲食) 犬は入れない ペット同伴ルート(外周) 西側 万博記念公園駅方面。駐車場棟側から回り込んで入館 東側 C駐車場1F出入口。ひごペットフレンドリー 盲導犬・介助犬・聴導犬は施設内に同伴できる
ららぽーとEXPOCITY公式「ペット同伴可能エリアのご案内」のルート図をもとに作成

公式が示している条件は4つです。

  • 通行できるのは指定ルートのみで、それ以外は通行できない
  • 同伴可能ルートを通るときはペットカートまたはキャリーバッグを使う。公式の条件は「ペットの頭が出ないタイプ」に限られる
  • 駐車場の各階へは、ペット同伴可のエレベーターを使う
  • ペットによる事故・トラブルについて、施設は責任を負わない

「小型犬なら抱えて入れるだろう」と考えて出発すると、現地で行き場を失います。抱っこでの入館は、公式の案内に含まれていません。

そしてもうひとつ、来た方向で入り方が変わります。モノレールで来て太陽の塔側から歩いてきた人ほど、ここで一度引き返すことになりがちです。公式には、万博記念公園駅方面から来る場合は正面ではなく駐車場棟側から回り込んで入館するよう案内があります。

盲導犬・介助犬・聴導犬については、ルート図の中に施設内へ同伴できると明記されています。

「エキスポシティの犬カフェ」は存在しない

犬と一緒に入れるカフェを探してここまで来た人には、先に結論を書きます。ららぽーとEXPOCITYの公式ショップガイドには約300店が掲載されていますが、そのうちペットに関わる店はペットショップの「ひごペットフレンドリー」1店だけです

「テラス席なら大丈夫だろう」という判断も、この施設では成り立ちません。同伴ルート以外を通行できない以上、席の種類にかかわらず犬を連れて店に着くことができないためです。

ひごペットフレンドリーは、EXPOCITY公式の店舗ページによるとグリーンサイド1階にあり、トリミングとペットホテルを備えた総合ペットショップです。フードや消耗品の買い足しに使えます。

ペット同伴ルートの東端がC駐車場の1階出入口側にあたり、その先がこの店です。犬を連れてEXPOCITYに立ち寄る動線は、実質この1店に向かうためのものだと考えておくと予定を立てやすくなります。

営業時間は注意が必要です。店舗ページには10:00〜21:00とありますが、施設全体の営業時間は平日が10:00〜20:00、土日祝が10:00〜21:00と案内されています。平日の夕方以降に寄るつもりなら、出発前に営業時間ページで確認しておくと確実です。

駐車場は「どちらに停めるか」で費用が変わる

犬連れは館内で買い物ができないぶん、駐車料金の条件がそのまま当日の出費になります。両施設とも料金を公表しているので、先に比べておきます(EXPOCITY側は繁忙期の扱いが別にあるため、表のあとに補足します)。

ららぽーとEXPOCITY万博記念公園
基本料金30分ごとに200円(各駐車場共通)平日 2時間まで410円/土日祝 2時間まで620円
平日終日無料(※下記の例外あり)3時間まで620円/4時間まで830円/24時間まで1,100円
土日祝買い物なしで1時間無料(買い物・会員特典を合わせて最大5時間無料)3時間まで930円/4時間まで1,240円/24時間まで1,600円
買い物による無料時間(土日祝・合計)2,000円以上で合計2時間、5,000円以上で合計3時間、10,000円以上で合計4時間なし
高さ制限2.3mまで公式の駐車場情報を参照

土日祝のEXPOCITYは、買い物をしなくても1時間は無料です。基本料金は30分ごとに200円なので、2時間停めるなら無料の1時間を差し引いて400円になります。カード会員・ポイントカード会員はさらに1時間加算されるため、犬と外周を歩いてひごペットフレンドリーに寄る程度なら無料の枠に収まることもあります。

ただしこの関係は長時間になると逆転します。土日祝に買い物をせず停め続けると、EXPOCITYは5時間で1,600円になり、万博記念公園の24時間まで1,600円と並びます。半日以上を公園で過ごすなら、万博記念公園の駐車場のほうが安くなります。

2時間停めたときの駐車料金 平日 EXPOCITY 0円(終日無料) 万博記念公園 410円 土日祝 EXPOCITY 400円(1時間無料) 万博記念公園 620円 両施設は相互に割引の対象外。公園に停めても EXPOCITYの駐車サービスは適用されない
両施設の公式サイトが公表している料金(2026年8月時点)をもとに作成

ただしEXPOCITY側には例外があります。公式は「平日や土曜日であってもお盆期間、年末年始、繁忙期等の当施設指定日は日曜・祝日料金となる場合がございます」「上記駐車サービスは、年末年始、繁忙期等の当施設が指定する日は除外となる場合がございます」と案内しています。

さらに「周辺施設イベント開催に伴う特別料金対象日」についても、お知らせで最新情報を確認するよう求めています。隣の万博記念公園やスタジアムでイベントがある日はこれに当たりえます。犬連れで行く日に公園側の催しが重なっていないかは、出発前にお知らせを見ておいてください。

もうひとつ注意したいのは、両者の駐車場が相互に割引の対象外だという点です。隣り合っているぶん混同しやすいところです。

EXPOCITY公式は「万博記念公園の各駐車場にお停めいただいた場合は、上記駐車サービスの対象外です」と明記し、万博記念公園公式も「万博記念公園駐車場は、EXPOCITYの利用割引適用はありません」と書いています。

万博記念公園の駐車場は東982台・南1,218台・中央971台・西744台・日本庭園前547台と規模が大きく、公園の外周を長く歩くならこちらが便利です。ただし日本庭園前と東は毎週水曜が休み(水曜が祝日の場合は直後の平日。4月1日〜5月2日と10月・11月は無休)で、日をまたぐ駐車はできません。

モノレールで行くならキャリーは「顔が出ない」ものを

車ではなく大阪モノレールで向かう場合、犬を運べるかどうかは鉄道側の規定で決まります。大阪モノレールの公式FAQは、愛がん用小動物について次のように案内しています。

容器に入れたものとさせていただいております。容器から動物の顔などが出ないようにしていただくなど、他のお客さまのご迷惑にならないようご配慮ください。

手回り品として持ち込めるのは、公式の表現では「携帯できる物品で、列車の状況により運輸上支障を生じるおそれがない場合に限り」、1辺の長さが最大2メートル以内、3辺の最大の和が2.5メートル以内、重量30キログラム以内のものを無料で2個までです。

盲導犬・介助犬・聴導犬は、使用者本人が同伴し法に定める表示等を行っている場合に乗車できます。

ここで効いてくるのが、EXPOCITYの同伴条件も「ペットの頭が出ないタイプ」だという点です。上部が開くタイプしか持っていない場合は、この日のためにカバーを足しておくと当日の判断が減ります。サイズ・重量の条件に収まる顔の出ない容器を1つ用意しておけば、行きの車内から施設の同伴ルートまで持ち替えずに済みます。

隣の万博記念公園はどこまで犬と歩けるか

エキスポシティから歩いて渡れる万博記念公園は、エリアによって扱いが正反対です。

有料の自然文化園と日本庭園、それに運動施設には、犬を連れて入れません。公園の公式ヘルプは「有料エリア(自然文化園・日本庭園)及び運動施設内へのペット類の持ち込みは禁止しております。なお、補助犬(盲導犬、介助犬、聴導犬)は除きます。」と案内しています。

これは施設側のお願いにとどまりません。大阪府日本万国博覧会記念公園条例が定める禁止行為です。

別表第一及び別表第二に掲げる万博公園の施設に犬、猫その他の動物(身体障害者補助犬法(平成十四年法律第四十九号)第二条第一項に規定する身体障害者補助犬を除く。)を持ち込むこと。

条例第六条第十号がこれにあたり、別表第二には「日本庭園及び自然文化園」が含まれます。そして第二十二条第三号で、第六条に違反した者は五万円以下の過料に処すると定められています。

大阪府の公式FAQも「万博公園(自然文化園・日本庭園)は自転車の持込や、ペットを連れて入園できますか。」という問いに「ご入園いただくことはできません。」と答えています。カートやキャリーに入れていても同じです。

なぜ禁止なのかは、大阪府が公開している管理マニュアルに理由が書かれています。高齢者と乳幼児の安全・安心の確保と、貴重な動物の保全。あわせて、公園では犬の放し飼いやふんの放置、猫への餌やりが問題になりやすく、それにともなう自然と景観の破壊を防ぐためだとも説明されています。

一方で、有料エリアの外側にある園路や広場は「その他の区域」と呼ばれ、犬と歩けます。公園の公式ヘルプは、この区域について次のように説明しています。

この「その他の区域」には、園路や広場等が存在し、周辺住民の皆さまの日常の通行やペットの散歩などにご利用いただくことが多いことから自転車の通行(ただし、一部は乗り入れ禁止)やペットの利用を可能としております。

どこからが「その他の区域」なのかは、同じヘルプページから開けるエリアマップのPDFで確認できます。つまり万博記念公園は「入れない公園」ではなく、無料で歩ける外側だけが犬に開かれた公園です。

なお、園内にドッグランはありません。リードを外せる場所がないため、走らせたい日は最初から別の目的地を選んでください。園内のエリア別ルールや散歩コースの詳細は 万博記念公園は犬と入れる|ペット可エリアの散歩マップ にまとめています。

犬を車に残す選択肢は取らない

エキスポシティの館内にも公園の有料エリアにも入れないと分かると、「短時間だけ車で待たせて自分だけ入る」という考えが浮かびます。これは避けてください。

環境省は2025年6月に公開したペットの熱中症予防の呼びかけで、次のように述べています。

冷房の効いていない車内はわずかな時間であっても非常に高温になります。短時間でも車から離れる場合はペットと一緒に行動することを心がけましょう。

同じ資料には、犬や猫は人に比べて体高が低く地面からの熱を受けやすいこと、夏の日中の散歩は熱中症や肉球のやけどの危険があること、散歩は早朝や夜などの涼しい時間帯にすることも書かれています。

犬を連れて行く日は、館内での用事を別の日に回す。それが結局いちばん無理のない組み立て方になります。

静かに歩き直すなら千里南公園

万博記念公園の外周は観光客とイベントの流れがあり、犬が人混みに疲れることがあります。落ち着いて歩き直したいときの行き先が、南に離れた千里南公園です。

吹田市公式によると、円形広場を一周する遊歩道が257メートル、池を一周する遊歩道が916メートルで、合わせて1,173メートルのコースになります。距離が分かっているので、その日の犬の様子に合わせて周回数を決められます。公園東側には玉石を敷き詰めた約30メートルの健康歩道「フムトラーク」もあります。

公園の西側にはカフェレストラン「bird tree」があります。公募型プロポーザル方式で選ばれた民間事業者が設置・運営している店です。運営事業者の公式ページには、2026年1月27日にディナーメニューをリニューアルしたことを伝える告知とあわせて店舗概要が掲載されています。

項目内容
所在地大阪府吹田市津雲台1-3-5 千里南公園内
アクセス阪急千里線「南千里駅」より徒歩5分
営業時間11:00〜22:00(ランチ11:00〜15:00、テイクアウト11:00〜20:00)
定休日年末年始のみ
席数155席
電話06-6832-4488

犬の同伴については、運営事業者の公式ページにも吹田市のページにも案内がありません。テイクアウトは11:00〜20:00に対応しているので、犬と外で食べる前提なら確認の手間も少なくなります。同伴できるかどうかは、上記の電話番号で直接確認してから向かってください。

吹田市は飼い主向けに、ふんの後始末に加えて排尿についても案内を出しています。「そのままにするのではなく、水入りのペットボトルなどを携帯して、洗い流すようにしましょう」という内容です。市内の公園を歩くなら、水は犬の飲み水と洗い流し用の2本を持っておくと足ります。

当日の持ち物と段取り

行ける範囲が決まると、持ち物も決まります。

  • リード、フン処理袋、飲み水、洗い流し用の水
  • ペットカートまたはキャリーバッグ。EXPOCITYの同伴ルートを通るなら、頭が出ないタイプであることが条件
  • 夏はタオルと保冷剤。日中に長く歩かない前提で組む

中型犬・大型犬の場合、頭が出ないカートやキャリーの用意そのものが難しくなります。その場合はEXPOCITYの同伴ルートを予定に入れず、万博記念公園の「その他の区域」と千里南公園の周回コースを組み合わせるほうが現実的です。買い物が必要なら、犬を連れていない日に分けてください。

段取りとしては、早い時間に公園の外周を歩き、暑くなる前に切り上げるのが基本形です。EXPOCITYに用があるなら、駐車場棟側から回り込んで同伴ルートに入り、ひごペットフレンドリーで用を済ませて戻ります。

そのあと余力があれば千里南公園へ移動して、周回コースを短めに歩く。この順番なら、犬を待たせる時間がどこにも生まれません。

まとめ

エキスポシティは、犬連れにとって「立ち寄れる場所」ではありますが「過ごせる場所」ではありません。通れるのは建物の外周をなぞる同伴ルートだけで、館内の店舗には入れず、犬と一緒に飲食できる店もありません。行き先は事実上ひごペットフレンドリー1店です。

隣の万博記念公園も、有料エリアは条例で犬の持ち込みが禁止されています。歩けるのは無料の園路と広場です。

この2つを先に知っておけば、当日は屋外中心の予定を組む、平日ならEXPOCITY側の駐車場を選ぶ(お盆・年末年始・繁忙期や周辺施設のイベント日は特別料金になることがある)、といった判断が先にできます。

園内のエリア別ルールと散歩コースは 万博記念公園は犬と入れる|ペット可エリアの散歩マップ、大阪府内でリードを外せる場所を探すなら 大阪府内の大型ドッグラン・公園まとめ、関西全体なら 関西の大型ドッグラン・公園まとめ を参考にしてください。

遠方から来るなら、関西エリアで愛犬と泊まれる宿 に1泊して、人の少ない早朝に公園の外周を歩くプランも組めます。


参考情報

料金・営業時間・同伴条件は変更されることがあります。訪問前に各公式サイトで最新の内容をご確認ください。