犬と一緒に旅行したいけれど、ペット可の宿はどうしても割高になる。同じ部屋タイプでも犬同伴だと1泊あたり2,000〜5,000円が上乗せされるケースは多く、「年に1回の旅行で精一杯」という飼い主も少なくないでしょう。

ただし、宿のタイプや予約の工夫しだいで1泊1万円以下に抑えることは十分に現実的です。この記事では、料金構成の読み解き方から予約サイトのクーポン活用、ふるさと納税で宿泊費を実質タダにする方法まで、犬連れ旅行の費用を下げる7つのアプローチを紹介します。

犬と泊まれる宿の料金はどう構成されているか

節約を考えるなら、まず料金の内訳を知ることが出発点になります。犬と泊まれる宿の料金は、大きく5つの項目で構成されています。

料金項目金額の目安節約の余地
基本宿泊料金(1人)5,000〜30,000円宿のタイプと時期で大きく変動
犬同伴料金(1頭)無料〜5,000円無料の宿もある
食事(1泊2食付き)3,000〜10,000円素泊まりで丸ごとカット可能
ドッグラン利用料無料〜1,000円併設無料の宿を選ぶ
クリーニング代無料〜2,000円宿泊料金に含む場合が多い

この5項目のうち、自分でコントロールしやすいのは「食事」と「犬同伴料金」の2つです。1泊2食付きのプランから素泊まりに変えるだけで3,000〜10,000円の差が出ることがあり、犬同伴料金は宿を選ぶ段階で無料にできる可能性があります。

残りの3項目は宿選びの時点でほぼ決まるため、予約前の比較が重要です。楽天トラベルやじゃらんなどの予約サイトでは最終的な支払金額に犬同伴料金が含まれないケースがあるので、必ず公式サイトで総額を確認するようにしてください。

素泊まり・朝食付き・2食付きの料金差を整理する

食事の有無は宿泊費の総額を最も大きく左右する要素です。2026年4月時点の楽天トラベル・じゃらん掲載価格を参考に、プランごとの料金差を整理します。

プランタイプ料金目安(大人1名)メリットデメリット
1泊2食付き15,000〜30,000円手間なし、地元食材の料理を堪能食事時間が固定、コスト高
1泊朝食付き10,000〜20,000円朝の準備不要、夕食は自由夕食場所を自分で探す必要あり
素泊まり5,000〜12,000円コスト最安、時間の制約なし食事の準備・手配が必要

素泊まりの場合、食費をどうするかが旅行の満足度を左右します。コテージや貸別荘であればキッチン付きの物件が多く、地元のスーパーや産直市場で食材を買って自炊する方法が使えます。食費は1人1,000〜2,000円程度に収まるため、宿泊費と食費の合計で見ると大幅なコストダウンになるでしょう。

犬連れだと外食先が限られるのも現実です。テラス席のある飲食店は増えてきたとはいえ、地方の観光地ではまだ選択肢が少ない地域もあります。キッチン付きの宿で自炊するのは節約面だけでなく、犬連れの行動自由度を高めるうえでも合理的な選択です。

犬同伴料金が無料の宿を見つけるコツ

犬同伴料金は1頭あたり1,000〜5,000円が一般的ですが、宿泊料金にすでに含まれている施設や完全無料の施設も存在します。特にコテージ・貸別荘タイプは犬同伴料金を別途設定していないケースが多い傾向にあります。

犬同伴料金の有無を見分けるポイントは、予約サイトの料金表示だけで判断しないことです。楽天トラベルやじゃらんでは犬同伴料金が「現地払い」として別途請求になることがあり、画面上の金額では正確な総額がわかりません。気になる宿が見つかったら公式サイトで犬のサイズ別料金表を直接確認するのが確実です。

多頭飼いの場合は差額がさらに開きます。1頭目は無料でも2頭目以降は追加料金がかかる宿と、何頭でも追加なしの宿があります。

具体例を挙げると、栃木県那珂川町の「サンタヒルズ」(santahills.co.jp)はキャンプサイトはペット料金無料、コテージは犬・猫1匹1泊800円(サンタクロースの家・グラン・冬季こたつレインディアは犬同伴不可)で、プライベートドッグラン付きコテージも複数用意されています。千葉県九十九里の「ドゥカーレガーデンホテル九十九里」(ducale-hotel.com)はペット料金1頭1泊3,500円・ドッグラン併設で、コテージ・トレーラーハウス・ドームテント等から選べます。2025年4月29日オープンの「ゆるり奥日光 with DOGS」(yururi-okunikko.com)は中庭ドッグラン・屋内ドッグランを完備し、客室タイプによって頭数の上限が異なります。和室・和洋室は1室につき小型犬3頭または中型犬2頭または大型犬・超大型犬1頭まで、洋室ツインのみ小型犬・中型犬2頭または大型犬・超大型犬1頭までと例外があるため、頭数の多い場合は客室タイプもあわせて確認してください。

2頭以上連れていくなら、頭数ごとの料金体系を事前に調べるだけで数千円単位の差が出ます。

平日とオフシーズンを狙って料金を半額近くにする

同じ宿・同じ部屋でも、泊まる日によって料金が2倍近く変わることは珍しくありません。予約日をずらすだけの方法は、手間がかからないわりに効果が大きい節約法です。

時期料金傾向節約効果
平日(月〜木)休前日の50〜70%程度大きい
金曜泊土曜泊よりやや安い中程度
1〜2月(正月除く)年間で最も安い時期の一つ大きい
6月(梅雨時期)旅行需要が低下大きい
11月中旬〜12月上旬紅葉シーズン後の谷間中〜大
GW・お盆・年末年始年間で最も高い時期なし

犬連れ旅行の穴場は1〜2月と6月です。1〜2月は正月を除けば旅行需要が年間で最も落ち込み、ペット可の宿でも空室が目立ちます。6月は梅雨で敬遠されがちですが、キッチン付きのコテージやグランピング施設なら天候に左右されにくく、割安な料金で泊まれます。

有給休暇を使って月曜か火曜の1泊旅行を組めれば、土日の半額近い料金になるだけでなく、宿が空いているぶん犬連れでもゆったり過ごせます。混雑時はほかの犬や宿泊客との距離が近くなりがちなので、環境の変化に敏感な犬にとっても平日泊はメリットが大きいでしょう。

予約サイト別のクーポンとポイント還元を比較する

同じ宿でも予約経路によって料金やポイント還元率が異なります。犬と泊まれる宿の予約に使える主要サイトのメリットを比較しました。

予約サイトペット検索ポイント還元セール・クーポン犬連れでの強み
楽天トラベル「ペット宿泊可」フィルターあり通常1%、スーパーDEALで30〜40%スーパーSALE年4回(3・6・9・12月)楽天カードでポイント+1〜2倍。さき楽(28〜75日前予約)でポイント2〜4倍
じゃらん「ペット同伴」絞り込み対応通常2%クーポンフェス最大20,000円割引。クーポン最大4枚併用可Pontaポイント/dポイント連携。リクルートカードで還元率アップ
一休.comペット可の絞り込み対応タイムセール時にポイント即時利用可タイムセールで高級宿が30〜50%オフ高級ペット可宿に強い。ふるさと納税クーポンと併用可
Yahoo!トラベルペット可フィルターあり最大10%のPayPayポイント還元(一部施設は対象外)「1日9日19日は人気宿がお得」など各日付ベースのキャンペーンを随時開催PayPay経済圏との相性が良い。即時割引で見た目の支払額が下がる
いぬやどペット専門の予約サイトなし不定期キャンペーン犬種・サイズ別の検索に特化。犬同伴料金が明確に表示される

楽天トラベルのスーパーDEALは見逃せないプログラムです。対象宿の予約で30〜40%の楽天ポイントが還元される仕組みで、1泊10,000円の宿なら3,000〜4,000ポイントが戻ってきます。楽天カードを使えばポイントがさらに+1〜2倍になり、実質的な宿泊費は6,000〜7,000円まで下がる計算です。

じゃらんは2026年4月時点でクーポン最大4枚の併用が可能になっています。通常クーポンに加えて自治体クーポン、特別じゃらんクーポン、宿クーポンを組み合わせれば、1回の予約で数千円〜1万円以上の割引も狙えます。「じゃらんのお得な10日間」(毎月20日〜月末頃に開催)の期間中は最大10,000円の割引クーポンが配布されるので、タイミングを合わせると効果的です。

直前割も有効な手段です。宿泊日の1週間前〜前日にかけて宿側が値下げして提供するプランで、10〜30%オフになることもあります。

宿の公式サイト限定プランも忘れずにチェックしてください。予約サイトに掲載されていない割引プランや連泊割引を用意している施設があり、犬の宿泊料が公式予約限定で無料になるケースもあります。

予約サイト別セール時期カレンダー

各サイトの定期セールの開催時期を把握しておくと、予約のタイミングを合わせやすくなります。

予約サイトセール名開催時期割引内容
楽天トラベルスーパーSALE3月・6月・9月・12月(各月4日頃〜20日頃)半額プラン+最大3枚クーポン併用
楽天トラベル月末スペシャルオファー毎月下旬対象施設限定の割引クーポン
じゃらんスペシャルウィーク年3〜4回(不定期)最大25%オフ(クーポン併用時)
じゃらんお得な10日間毎月20日〜月末頃最大10,000円割引クーポン
一休.comタイムセール常時(在庫連動)通常料金から30〜50%オフ
Yahoo!トラベルGoGoセール毎月4と9のつく日から36時間最大10%以上還元

楽天スーパーSALEの開催スケジュールは例年ほぼ固定です。3月のセールで夏の旅行を早めに押さえる、6月のセールで秋の旅行を予約するといった使い方をすると、早期割引とセールクーポンの二重取りが可能になります。

ふるさと納税の旅行クーポンで宿泊費を実質ゼロにする

ここからは競合記事ではあまり触れられていない方法です。ふるさと納税の返礼品として受け取れる「旅行クーポン」を使えば、犬と泊まれる宿の宿泊費を実質ゼロにできます。

仕組みはシンプルです。楽天ふるさと納税で旅行クーポン返礼品を申し込むと、寄付額の30%相当の楽天トラベルクーポンが届きます。50,000円を寄付すれば15,000円ぶんのクーポンがもらえる計算です。このクーポンは寄付先の自治体にある楽天トラベル掲載施設で使えるため、ペット可の宿があるエリアの自治体に寄付すれば犬連れ旅行に直接活かせます。

ふるさと納税の主な活用ルートは3つあります。

1つ目は楽天ふるさと納税。楽天トラベルで利用できるクーポンを返礼品として扱う自治体は増加しており、対象施設は30,000軒を突破しました。クーポンは寄付の翌日に届くため、旅行計画にすぐ組み込めます。

2つ目はふるさとチョイス。「ペットと泊まる宿」のカテゴリで直接検索でき、犬と泊まれるグランピング施設や温泉旅館のクーポンが返礼品として出品されています。伊豆長岡温泉の「八の坊」(hachinobo.com・屋上ドッグラン・犬用足湯あり、ふるさとチョイスで50,000円分の宿泊補助券返礼品を確認、金額ラインナップは変更されることがあります)や、鹿児島の吹上浜フィールドホテル(ff-h.jp・犬と泊まれるグランピング・隣接の市来ふれあい温泉センターを利用可で宿泊者大浴場フリーパス付き)など、犬連れ向けの返礼品も充実してきました。

3つ目は一休.comふるさと納税。寄付額の30%相当の宿泊割引クーポンが発行され、有効期限は寄付日から10年間です。急いで使わなくて良いため、旅行の計画を立ててからゆっくり使えるのが強みです。2026年2月からは返礼品クーポン利用分にもポイントが付与されるようになりました。

ふるさと納税は年収に応じた控除上限額の範囲内であれば自己負担2,000円で寄付ができる制度です。年収500万円の会社員なら控除上限の目安は約61,000円。ここから15,000〜18,000円相当の旅行クーポンを手に入れ、犬と泊まれる宿の支払いに充てれば、自己負担は実質2,000円だけで済みます。

ワンストップ特例や確定申告の手続きは必要ですが、「旅行のためにふるさと納税を使う」という発想を持つだけで、年に1〜2回の犬連れ旅行のコストは劇的に変わります。

1泊1万円以下で犬と泊まるモデルプラン

ここまでの節約テクニックを組み合わせたモデルプランを3パターン紹介します。

項目プランA(コテージ素泊まり)プランB(ペンション朝食付き)プランC(ふるさと納税活用)
宿泊費6,000円(素泊まり・平日)7,500円(朝食付き・平日)12,000円(1泊2食付き・休日)
犬同伴料金無料1,000円1,500円
夕食地元スーパーで自炊 1,000円テラス席OKの飲食店 1,500円宿の夕食込み
朝食パン屋で購入 500円宿の朝食込み宿の朝食込み
ふるさと納税クーポンなしなし-10,000円
ガソリン代(往復150km)2,000円2,000円2,000円
実質合計9,500円12,000円5,500円

プランAはオーソドックスな節約旅行です。平日に犬同伴料金無料のコテージを素泊まりで利用すれば、食事と交通費を含めても1万円以内に収まります。2人で行けば宿泊費を折半できるため、1人あたりの負担はさらに下がります。

プランBは「安く泊まりたいけど朝食は宿で食べたい」人向けの現実的なライン。平日を選ぶだけでも休日比30〜50%オフになるため、朝食付きでもコストは抑えられます。

プランCがふるさと納税を活用したパターンです。休日で1泊2食付きという「節約とは無縁」のプランでも、10,000円ぶんのクーポンを適用すれば実質5,500円まで下がります。旅行の質を落とさずにコストだけ下げられるのが、ふるさと納税の最大の魅力です。

高速道路料金は上記に含めていません。高速を使う場合は片道1,000〜3,000円が加算されるため、近場の宿を選んで下道で行くことも検討してみてください。

安い宿を選ぶときに確認しておきたい3つのこと

料金の安さだけで宿を決めると、到着してから後悔するケースがあります。予約前に以下の3点は必ず確認してください。

1つ目は犬のサイズ制限です。安価な宿ほど「小型犬のみOK」の制限が多い傾向があります。体重の上限も「10kgまで」「5kgまで」と施設ごとにバラバラなので、予約確定前に必ず確認しましょう。柴犬やコーギーなどの中型犬はギリギリのラインになることが多く、宿によって受け入れ可否が分かれます。

2つ目は設備の充実度です。犬用ケージや食器が備え付けでない宿では自分で持参する必要があり、荷物が増えます。空調が古い施設では夏場の室温管理も不安が残ります。宿泊費が安い理由が設備面にある場合は、犬と快適に過ごせるかどうかを優先して判断してください。

3つ目は口コミの確認です。犬連れで実際に泊まった方のレビューを3件以上読んでから予約するのがおすすめです。清掃状態、犬のにおいの残り具合、ドッグランの手入れ状況など、写真だけではわからない情報が得られます。楽天トラベルやじゃらんの口コミでは「ペット連れ」でフィルタリングできる宿もあるので活用しましょう。

まとめ

犬と泊まれる宿の費用を下げるカギは、素泊まりの活用、犬同伴料金が無料の宿選び、平日・オフシーズンの活用、予約サイトのクーポン・セール比較の4つです。これらを組み合わせれば1泊1万円以下は十分に現実的なラインになります。

さらに、ふるさと納税の旅行クーポンを使えば、旅行の質を落とさずに実質負担だけを下げることも可能です。楽天ふるさと納税の対象施設は30,000軒を超えており、犬連れで泊まれる宿も選択肢に入ってきます。

年に2〜3回の犬連れ旅行を「特別なイベント」ではなく「気軽な習慣」にするために、今回紹介した方法をぜひ試してみてください。

参考情報

  • 宿泊料金の相場(素泊まり5,000〜12,000円、1泊2食付き15,000〜30,000円等)は楽天トラベル・じゃらんの掲載価格(2026年4月確認)を参考にした概算値
  • 犬にかける年間費用414,159円(2024年、アニコム損保「ペットにかける年間支出調査」。前年比122.3%)
  • 楽天スーパーDEAL・さき楽の還元率は楽天トラベル公式サイトの記載に基づく(2026年4月確認)
  • 楽天ふるさと納税の旅行クーポン対象施設30,000軒突破は楽天トラベル公式情報に基づく(2026年4月確認)
  • 一休.comふるさと納税のクーポン有効期限(10年間)・ポイント付与対象変更(2026年2月〜)は公式FAQに基づく
  • じゃらんのクーポン4枚併用対応は2026年4月時点のキャンペーン情報に基づく
  • ドゥカーレガーデンホテル九十九里のペット料金(1頭1泊3,500円)・ドッグラン併設は ducale-hotel.com 公式およびFAQ(2026年5月確認)に基づく
  • サンタヒルズ(那珂川町)の犬同伴条件・コテージペット料金は santahills.co.jp 公式(2026年5月確認)に基づく
  • 「ゆるり奥日光 with DOGS」(2025年4月29日開業)の犬種・頭数制限・ドッグラン情報は yururi-okunikko.com 公式(2026年5月確認)に基づく

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