犬を2頭以上飼っていると、宿探しの段階でつまずきます。エリアから探したい方は 関西で愛犬と泊まれる宿 もあわせてご覧ください。「ペット可」と書かれていても頭数は2頭までだったり、1頭ごとに料金が加算されて思ったより高くついたりするからです。

先に結論を書きます。同じ2頭でも、宿によって支払いは0円から6,600円まで開きます。4頭なら0円から13,200円です。この記事では多頭飼いで泊まれる7軒の料金と条件を公式サイトで確認し、頭数が増えたときに何が起きるかを整理しました。

2頭・4頭で払う金額

犬を連れて行った場合のペット料金です。宿泊料金とは別にかかる分で、いずれも税込・2026年8月20日に各施設の公式サイトで確認しました。

中型犬を連れて行く前提で並べます。

宿2頭4頭
犬と泊まれる宿 Nidra(尾道)0円0円
白樺倶楽部(長野)2,200円2,200円
安比高原 ペンションむってい(岩手)2,500円2,500円
レジーナリゾート箱根仙石原(公式・電話予約)0円4,400円
ペットと泊まれる貸切天然温泉の宿 マーフィ(静岡)※4頭は2名以上での宿泊が必要3,000円5,000円
南阿蘇 久木野の郷(熊本)0円5,500円
LEMON FARM GLAMPING しまなみ(広島)0円6,600円
レジーナリゾート箱根仙石原(他の予約サイト経由)6,600円13,200円

2頭のときと4頭のときで、安い順番が入れ替わります。2頭では0円だった LEMON FARM・レジーナ公式予約・久木野の郷が、4頭では4,400〜6,600円になります。逆に白樺倶楽部と安比高原むっていは頭数が増えても金額が変わらず、4頭では上位に来ます。

もっとも高くなるのは、レジーナリゾート箱根仙石原を他の予約サイトから予約した場合の13,200円です。同じ宿でも公式予約なら4,400円なので、経路だけで8,800円の差がつきます。

なお久木野の郷は小型犬なら4頭まで基準内で0円です。サイズによって基準頭数が変わる宿があります

犬2頭 犬4頭 Nidra 0円 / 0円 白樺倶楽部 2,200円 / 2,200円 むってい 2,500円 / 2,500円 レジーナ公式 0円 / 4,400円 マーフィ 3,000円 / 5,000円 久木野の郷 0円 / 5,500円 LEMON FARM 0円 / 6,600円 レジーナ他サイト 6,600円 / 13,200円
平日・税込のペット料金。緑が2頭、茶色が4頭。頭数が増えると順番が入れ替わります

料金の決まり方は4通りある

多頭飼いの支払いを左右するのは、宿がどの方式を採っているかです。今回の7軒は4つに分かれました。

方式該当する宿多頭飼いへの効き方
頭数によらず無料Nidra何頭でも0円。頭数制限もなし
頭数によらず一律白樺倶楽部(一律2,200円)、安比高原むってい(何頭でも2,500円・2日目より1,500円)頭数が増えるほど有利になる
一定数まで無料+超過分を加算LEMON FARM(2頭まで無料・3頭目から1頭3,300円)、レジーナ公式予約(2頭まで無料・3頭目から1頭2,200円)、久木野の郷(大型中型2頭・小型4頭まで無料、超過は1頭2,750円)基準頭数までなら最安。超えた分から効いてくる
1頭ごとに加算マーフィ(1頭目2,000円・2頭目以降1,000円)、レジーナの他サイト予約(1頭3,300円)頭数に比例して増える

3頭以上なら「一律」型を、2頭までなら「一定数まで無料」型を選ぶと支払いが抑えられます。ただし料金だけで決めると、客室が狭くて犬同士が落ち着かないという別の問題が出ます。

予約サイト経由だと料金が変わる宿がある

見落としやすいのがここです。レジーナリゾート箱根仙石原は、公式サイトか電話で予約した場合にかぎり全犬種2頭まで無料になります。3頭目以降も1頭あたり2,200円で、通常の3,300円より安くなります。

公式には「上記の特典は、Webサイトもしくはお電話よりご予約された場合にのみ適用させていただきます。他の宿泊予約サイトからのご予約時は、上記の特典は付与されません」と明記されています。2頭を連れて行くなら、予約経路だけで6,600円の差になります。

同じ宿でも予約する場所で条件が変わることがあるので、比較サイトで見つけたあとに公式サイトも開いてみてください。

掲載7軒の条件

宿所在地受け入れ条件ペット料金
犬と泊まれる宿 Nidra広島県尾道市公式は「種類・頭数制限なし」と案内(ただし規約は犬を前提とした書き方なので、犬以外は要確認)。一棟貸しで1日1組限定(定員1〜4名)無料
LEMON FARM GLAMPING しまなみ広島県尾道市犬のみ(猫は不可)。頭数・犬種の制限なし。ドッグスイートヴィラのみ同伴可2頭まで無料、3頭目から1頭3,300円
安比高原 ペンションむってい岩手県八幡平市犬(大きさ問わず)・猫。客室・ロビー・食堂で一緒に過ごせる(風呂と厨房は不可)2,500円(何頭でも)、2日目より1,500円
南阿蘇 久木野の郷熊本県南阿蘇村犬種・大きさは問わない。大型中型犬2頭まで、小型犬4頭までが基準。施設入室時(テラス含む)はマナーパンツ着用が必須。ワクチン証明書の確認はなし基準内は無料、超過は1頭2,750円
白樺倶楽部長野県長和町小型犬・中型犬・大型犬・超大型犬・猫・小動物。ベッドの上と人用の風呂以外は全館で一緒に過ごせる一律2,200円
レジーナリゾート箱根仙石原神奈川県箱根町全犬種。小型〜中型犬は6頭/室、大型犬は3頭/室(一部客室タイプを除く)1頭3,300円。公式・電話予約なら2頭まで無料
ペットと泊まれる貸切天然温泉の宿 マーフィ静岡県伊東市犬・猫・小動物。頭数の上限が宿泊人数で決まる(1名なら2頭、2名なら4頭、3名以上なら6頭)。1日4組限定で部屋ごと貸切犬2,000円/頭、2頭目から1,000円。猫・小動物は1頭1,000円

久木野の郷は公式の予約ページに「ワンちゃんの犬種・大きさは問いませんが、大型中型犬2頭まで、小型犬4頭まで」「基準頭数を超える場合は、1頭につき2750円現地にて」と書かれています。基準を超えても受け入れ自体は可能で、公式は「ご希望に添えるよう柔軟に対応させていただきます」としています。

7軒それぞれの特徴

犬と泊まれる宿 Nidra(広島県尾道市)

御袖天満宮と千光寺ロープウェイの近く、尾道市街地を一望する高台にある一棟貸しの宿です。1日1組限定で定員1〜4名、素泊まりです。専用ドッグランが隣接しています。

ペットは種類も頭数も制限がなく、料金は無料です。公式は「大型犬だから断られた」「多頭飼いだと泊まれない」という悩みを持つ人にこそ来てほしい、と書いています。ただし利用規約もドッグファーストの案内も「愛犬」を前提にした書き方なので、犬以外を連れて行くなら予約前に確認してください。室内ではマナーウェアの着用が必須で、足洗い場・ドライヤー・ペットケージ・消臭剤は備え付けです。

2026年6月に姉妹店の Nidra 倉敷がオープンしました。倉敷の宿にはドッグランではなく専用の庭があります。なお尾道の宿は2026年10月1日以降の宿泊分でチェックイン・アウト時間が変わると告知されています。

LEMON FARM GLAMPING しまなみ(広島県尾道市)

生口島の「シトラスパーク瀬戸田」内にあるグランピング施設で、全8棟のうちドッグスイートヴィラのみが犬と泊まれます。瀬戸内海を見渡す高台で、専用ドッグランが部屋につながっています。

利用できるのは犬だけで、猫は泊まれません。頭数と犬種の制限はなく、2頭まで無料、3頭目から1頭あたり3,300円です。狂犬病とワクチン(5種混合等)の証明書を事前にメールで提出するか当日持参する必要があります。フロントには犬を連れて入れず、トイレのしつけができていない犬は室内でおむつを着用します。

安比高原 ペンションむってい(岩手県八幡平市)

「家族の一員であればどなたでもOK」を掲げる宿で、犬の大きさを問わず、猫も一緒に泊まれます。客室・ロビー・食堂で一緒に過ごせます(風呂と厨房は不可)。

料金は何頭でも2,500円、2日目からは1,500円です。頭数が多いほど有利になる料金設計で、3頭以上の家庭には現実的な選択肢になります。裏庭がドッグランになっていて、宿泊しなくても無料で使えます。

南阿蘇 久木野の郷(熊本県南阿蘇村)

阿蘇観光の拠点になる貸別荘です。特徴的なのは、ワクチン証明書の確認をしない方針を公式に掲げている点で、高齢などの理由で接種できない犬にも対応しています。持病があって断られた経験のある方には候補になります。

一方で、施設に入るとき(テラスを含む)はマナーパンツの着用が必須です。愛犬とベッドで寝ることは禁止していませんが、足の清掃を徹底するよう求められます。犬を連れずに利用する場合は1人につき3,000円が加算されます。

頭数は大型中型犬2頭まで、小型犬4頭までが基準で、超えた分は1頭につき2,750円を現地で支払います。犬種と大きさは問わないとされており、基準を超える場合も柔軟に対応すると公式に書かれています。

白樺倶楽部(長野県長和町)

標高1500mの姫木平にあるペット連れ優先のプチホテルです。小型犬から超大型犬、猫、小動物まで受け入れています。

料金は一律2,200円で、頭数によって変わりません。今回の7軒のなかで、多頭飼いにもっとも料金が読みやすい宿です。ベッドの上と人用の風呂以外は、脱衣所を含めて全館どこでもペットと過ごせます。

裏庭には200坪のドッグランがあり、宿泊者は無料です。1時間550円でペットを預かってもらえるので、犬を連れて行けない場所へ出かけるときにも使えます。犬用の日替わりプレート(大型犬880円・小型犬550円)は要予約です。狂犬病予防接種とワクチン(5種以上)が必要で、ヒート中の犬は入館できません。

レジーナリゾート箱根仙石原(神奈川県箱根町)

愛犬と泊まることを前提に設計されたリゾートホテルです。小型〜中型犬は1室6頭まで、大型犬は1室3頭までという上限が明示されており、多頭でも受け入れの幅があります。

料金は全犬種1頭あたり3,300円ですが、公式サイトか電話で予約すると2頭まで無料になります。3頭目以降も1頭2,200円です。頭数に応じてクレートやトイレ、食器、タオル類が用意されるため、持ち物を減らせます。

ペットと泊まれる貸切天然温泉の宿 マーフィ(静岡県伊東市)

伊豆高原にある1日4組限定の宿です。部屋ごとの貸切で、貸切露天風呂も愛犬と同じ空間で過ごせます(人用の浴槽に犬を入れることはできず、犬用の風呂桶が用意されています)。食事も展望デッキも一緒です。

料金は犬が1頭目2,000円、2頭目から1,000円。猫と小動物は1頭1,000円です。犬と猫を一緒に連れて行きたい家庭には、数少ない選択肢になります。

多頭飼いでいちばん効いてくるのは、頭数の上限が宿泊人数で決まることです。公式は「1名様ご宿泊の場合2頭まで」「2名様にてご宿泊の場合4頭まで」「3名様以上でのご宿泊の場合6頭まで」としています。今回の7軒で、頭数の上限を人数に紐づけているのはこの宿だけです。1人で4頭を連れて行くことはできず、4頭なら2名以上での予約が要ります。

もうひとつ、無料で借りられるゲージが小型犬〜中型犬用で3個までという点です。4頭以上なら1つは持参することになります。足ふきタオル、トイレシート、消臭剤、食器、犬用おむつ、犬用トイレボックスは用意されています。狂犬病とワクチンの接種済みが条件で、ヒート・生理中の犬は宿泊できません。なお中学生以上からの受け入れで、小学生以下は宿泊できません。

猫を連れて行くなら宿が絞られる

多頭飼いでも犬だけとはかぎりません。猫や小動物を含む場合、選べる宿はぐっと減ります。

今回の7軒で、猫を名指しして受け入れを案内しているのは、安比高原 ペンションむってい・白樺倶楽部・マーフィの3軒です。Nidra は「種類・頭数制限なし」と書いていますが、利用規約もドッグファーストの案内も犬を前提にした書き方なので、猫を連れて行くなら予約前に確認してください。LEMON FARM GLAMPING しまなみは公式Q&Aに「ペットのご利用は犬のみとさせていただいております」と明記されており、猫は利用できません。

「ペット可」という表示だけを見て猫を連れて行くと、現地で断られます。猫の宿泊が明記されているかを必ず確認してください。

多頭で暮らす住まいの選び方は 多頭飼いできる賃貸の探し方 にまとめています。猫は初めての場所での脱走リスクが犬より高くなります。玄関の二重扉の有無、窓と網戸の状態、ケージを置ける場所を事前に相談しておくと安心です。

宿ごとに違う「室内での約束ごと」

料金や頭数と同じくらい、現地で効いてくるのが室内のルールです。今回確認した範囲では、宿によってかなり違いました。

  • Nidra:室内でのマナーウェア着用が必須。足洗い場・ドライヤー・ペットケージ・消臭剤は完備
  • LEMON FARM:フロントには犬を連れて入れない。トイレのしつけができていない犬は室内でおむつを着用。狂犬病とワクチン(5種混合等)の証明書を事前にメール提出するか当日持参
  • 南阿蘇 久木野の郷:施設に入るとき(テラスを含む)はマナーパンツが必須。一方でワクチン証明書は確認しない方針で、高齢などで接種できない犬にも対応している
  • 白樺倶楽部:ヒート中の犬は入館不可。狂犬病予防接種とワクチン(5種以上)が必要
  • 安比高原むってい:風呂と厨房以外は客室・ロビー・食堂で一緒に過ごせる

マナーウェアやおむつを必須にしている宿が複数あるので、頭数分を持って行ってください。ワクチン証明書も、頭数分を用意する必要があります。

ワクチン証明書の扱いが宿で違う

多頭で行くと、証明書も頭数分そろえることになります。ここも宿によって求められ方が違いました。

宿ワクチン証明書の扱い
LEMON FARM GLAMPING しまなみ狂犬病とワクチン(5種混合等)の証明書を事前にメール提出、または当日持参。忘れた場合は後日メールで提出
白樺倶楽部狂犬病予防接種とワクチン(5種以上)の接種が必要。ヒート中の犬は入館不可
南阿蘇 久木野の郷確認しない方針。高齢などの理由で接種できない犬にも対応
Nidra/安比高原むってい/レジーナ/マーフィ公式サイトに明記なし。予約時に確認

事前提出を求める宿があるので、直前の予約では間に合わないことがあります。持病や高齢でワクチンを打てない犬がいる場合、久木野の郷のように確認しない方針の宿は貴重な選択肢です。

備品が頭数分そろうかどうか

多頭で泊まると、意外に効いてくるのが備品です。1頭分しか用意がない宿では、クレートやトイレを自分で運ぶことになります。

レジーナリゾート箱根仙石原は、頭数に応じて備品が増える形をとっています。公式の表では、小型〜中型犬6頭で宿泊した場合にクレート3・おやつ6・トイレ3・トイレシート21枚・散歩用エチケット袋3セット・食器6・バスタオル6・足拭きタオル6が用意されます。頭数分の荷物を減らせるのは、多頭飼いには大きい差です。

Nidra は足洗い場、ドライヤー、ペットケージ、消臭剤を備えていると公式に案内しています。白樺倶楽部は宿泊者が無料で使える200坪のドッグランを裏庭に持ち、1時間550円でペットを預かるサービスもあります。犬用の日替わりプレート(大型犬880円・小型犬550円・要予約)も用意されています。

安比高原ペンションむっていの裏庭のドッグランは、宿泊しなくても無料で利用できると公式に書かれています。

ペット料金だけで比べると総額を見誤る

ここまではペット料金の話ですが、実際に払うのは宿泊料金との合計です。ペット無料の宿が、必ずしも安く済むとはかぎりません。

たとえば Nidra 尾道は一棟貸し・素泊まりで、平日28,310円から(1〜2名・1泊・税込)、休前日と土日祝は34,010円からです。3名以上は1名あたり6,000円が加わります。ペット料金は何頭でも無料なので、犬の頭数が多いほど1頭あたりの負担は下がる構造になっています。

一方、1頭ごとに加算される宿では、宿泊料金が安くてもペット料金が積み上がります。犬4頭でレジーナリゾート箱根仙石原を他の予約サイトから予約すると、ペット料金だけで13,200円です。

「ペット無料」に飛びつく前に、宿泊料金とペット料金を足した総額で比べてください。多頭飼いでは、一棟貸しのように人数・頭数で割れる宿のほうが結果的に安くなることがあります。

多頭飼いで宿泊条件が厳しくなる理由

多頭飼いでは、鳴き声、室内の動き、トイレ管理、ほかの犬との接触、清掃負担が増えます。宿はほかの宿泊客への配慮も必要になるため、頭数を2頭までに制限する施設が多くなります。

同じ2頭でも「小型犬2頭」と「大型犬2頭」では必要な客室面積が変わります。レジーナリゾート箱根仙石原が小型〜中型犬6頭に対して大型犬3頭と分けているのも、これが理由と考えられます。

一棟貸しやグランピングが多頭飼いに向くのは、ほかの宿泊客と空間を共有しないからです。Nidraが頭数制限を設けていないのも、1日1組限定の一棟貸しという構造が背景にあると考えられます。

3頭以上ならどう絞るか

犬が3頭以上になると、選べる宿は急に少なくなります。今回の7軒を材料に、絞り方を整理します。

効いてくるのは料金方式です。一定数まで無料の宿は3頭目から加算が始まるため、頭数が増えるほど不利になります。LEMON FARM は3頭で3,300円、4頭で6,600円と積み上がります。

有利になるのは、頭数によらず一律の宿と、そもそも料金がかからない宿です。

中型犬3頭の場合のペット料金を安い順に並べると、次のようになります。

宿3頭のペット料金
犬と泊まれる宿 Nidra0円
白樺倶楽部2,200円
レジーナリゾート箱根仙石原(公式・電話予約)2,200円
安比高原 ペンションむってい2,500円
南阿蘇 久木野の郷2,750円
LEMON FARM GLAMPING しまなみ3,300円
ペットと泊まれる貸切天然温泉の宿 マーフィ(3頭は2名以上での宿泊が必要)4,000円
レジーナリゾート箱根仙石原(他の予約サイト経由)9,900円

3頭の段階では、Nidra とレジーナの他サイト予約を除けば2,200円から4,000円に収まります。開くのは予約経路です。レジーナは公式予約なら2,200円、他サイト経由なら9,900円で、この時点ですでに4倍以上の差がついています。

5頭以上になると、頭数の上限のほうが問題になります。レジーナリゾート箱根仙石原は小型〜中型犬なら1室6頭まで受け入れますが、大型犬は3頭までです。久木野の郷は大型中型犬2頭・小型犬4頭が基準で、超過分は1頭2,750円です。マーフィは宿泊人数で上限が決まり、6頭まで連れて行くには3名以上での宿泊が必要です。Nidra と LEMON FARM は公式に頭数の制限を設けていません。

この段階では料金より「受け入れてもらえるか」が先の問題なので、予約サイトで探すより宿へ直接問い合わせるほうが早く決まります。

一棟貸しやコテージが有利なのは、ほかの宿泊客と空間を共有しないためです。鳴き声の問題が構造的に起きにくく、宿側も頭数を制限する理由が薄くなります。

予約前に確認すること

予約時には、頭数、種類、犬種、体重、年齢、性別、避妊去勢の有無、吠えやすさ、ケージ利用の可否を伝えます。宿泊規約に書かれていなくても、3頭以上では電話確認を求める宿があります。

あわせて次の5つを確認しておくと、現地で困りません。

  1. 頭数の上限(サイズ別に分かれていないか)
  2. 追加料金の方式(一律か、1頭ごとか)
  3. 予約経路で料金が変わらないか
  4. 室内でマナーウェアやおむつが必要か
  5. ワクチン証明書の要否(頭数分いる)

事前にメールで証明書を提出する宿があるため、直前の予約では手続きが間に合わないことがあります。頭数が多いほど準備に時間がかかるので、日程が決まった時点で宿に連絡しておくと確実です。

移動と現地での分担

宿が決まっても、多頭では移動そのものが仕事になります。

車で行くなら、犬同士の距離を取れる配置にします。ケージやドライブボックスを頭数分積むと荷室が埋まるので、荷物の量を先に見積もっておくと当日慌てません。休憩は1〜2時間ごとに取り、サービスエリアではリードを短く持って一頭ずつ降ろします。全頭を同時に降ろすと、興奮したときに手が足りなくなります。

チェックインのときも同じで、荷物を運ぶ人と犬を見る人を分けられると安全です。ひとりで多頭を連れて行く場合は、車内で待たせる時間ができるだけ短くなるよう、フロントでの手続きを先に済ませてから犬を降ろす順番にします。

宿に着いてからは、すぐに全頭を放さず、水・トイレ・寝床の位置を決めてから解放します。マーキングしやすい犬にはマナーウェアを使い、落ち着くまではサークルで行動範囲を狭めると失敗が減ります。今回の7軒のうち Nidra と南阿蘇 久木野の郷は、そもそも室内でのマナーウェアやマナーパンツの着用を必須にしています。

食事は別々の食器で、距離を取って与えるのが安全です。旅先では食欲が変わる犬もいるため、いつものフードを持参してください。

持ち物

持ち物用途・補足
個別のリード・ハーネス色分けすると管理しやすい
マナーウェア・おむつ着用必須の宿がある。頭数分を持参
トイレシーツ多め多頭では想定以上に使う
ケージまたは折りたたみサークル食事中や就寝時の分離に使う
個別の食器食事の取り合いを防ぐ
接種証明書頭数分。事前提出を求める宿もある

退去時の費用が気になる方は ペット可物件の退去費用 も参考になります。1頭だけ体調を崩した場合の隔離も考えておくと安心です。予備のタオル、消臭スプレー、ウェットシートは多めに持参してください。

多頭飼いで避けたい失敗

よくあるのは、1頭だけを基準に宿を選んでしまうことです。普段は仲がよい犬同士でも、移動疲れや見知らぬ部屋で興奮し、夜に落ち着かないことがあります。客室が狭いと、トイレ、食事、寝る場所が近くなり、犬同士の小さな緊張が出やすくなります。

料金だけで決めてしまうのも同じ失敗につながります。今回の7軒でいえば、安比高原むっていの2,500円と Nidra の0円は金額では2,500円しか違いませんが、前者はペンション、後者は1日1組限定の一棟貸しで、ほかの宿泊客との距離がまったく違います。よく吠える犬がいる家庭なら、2,500円の差より空間の独立性のほうが効きます。

予約サイトの「多頭OK」という絞り込みだけで決めるのも危険です。その表示は頭数を受け入れるという意味であって、頭数分の広さや備品があるとはかぎりません。レジーナリゾート箱根仙石原が頭数に応じて備品を増やす一方、そうした案内のない宿もあります。何頭まで受け入れるかと、何頭まで快適に過ごせるかは別の話です。

もう一つは、全頭を同じ行動に付き合わせることです。シニア犬と若い犬、大型犬と小型犬では歩ける距離が違います。観光地では片方だけカート、片方だけ歩くなど、犬ごとに負担を変える準備が必要です。

参考情報

各施設のペット料金・受け入れ条件は、下記の公式ページで2026年8月20日に確認したものです。条件は変わることがあるため、予約前に最新の情報をご確認ください。

なお犬と泊まれる宿 Nidra は2026年6月に姉妹店の Nidra 倉敷がオープンし、尾道の宿は2026年10月1日以降の宿泊分でチェックイン・アウト時間が変更されると公式に告知されています。

まとめ

多頭飼いで泊まれる宿を選ぶときは、頭数制限、料金の方式、予約経路、室内のルール、猫の可否を確認しましょう。同じ2頭でも0円から6,600円、4頭なら0円から13,200円と差が出ます。

頭数が3頭以上になるなら、白樺倶楽部や安比高原むっていのように頭数によらず一律の宿が有利です。2頭までならレジーナリゾート箱根仙石原の公式予約や LEMON FARM のように一定数まで無料の宿が安く済みます。

予約サイトの表示だけで判断せず、頭数と犬種を具体的に伝えて宿へ確認してください。複数頭を連れて行く旅行では、観光を詰め込むより、宿で落ち着いて過ごせる環境を優先するほうが満足度は上がります。