ペット可の賃貸物件は通常の物件よりも選択肢が少なく、初期費用も高くなりがちです。しかし、物件を探す時期やタイミングを工夫するだけで、家賃や初期費用を抑えられる可能性があります。

不動産市場には明確な繁忙期と閑散期があり、閑散期に動くことで交渉の余地が生まれるためです。

賃貸市場の繁忙期と閑散期

賃貸市場は1年を通じて需要の波があります。

時期需要家賃交渉物件数
1〜3月繁忙期(ピーク)難しい多いが競争も激しい
4月やや繁忙やや難しい残り物が出始める
5〜6月閑散期入りしやすいやや減少
7〜8月閑散期しやすい少ないが穴場あり
9〜10月秋の小ピーク普通やや増加
11〜12月閑散期しやすい少ないが交渉向き

1〜3月は就職・転勤・進学の引越しが集中する最繁忙期で、物件の数は多いものの需要がそれ以上に高く、家賃交渉は非常に難しい時期です。ペット可物件は特に競争が激しく、条件の良い物件は即日で決まることも珍しくありません。

狙い目の時期

5〜6月:繁忙期の直後

4月末までに引越しが一段落した後の5〜6月は、空室が出始める時期です。3月に入居者が決まらなかった物件がそのまま残っていたり、4月に入居した人が短期で退去した物件が出てきたりします。

大家さん側も空室を長期間放置したくないため、家賃の値下げや初期費用の減額に応じてくれやすいタイミングです。ペット可物件の場合、敷金の交渉が通る可能性も閑散期のほうが高くなります。

7〜8月:最も交渉しやすい時期

夏場は引越し需要が最も低い時期で、不動産会社の来店数も減ります。大家さんにとっては空室が長引くことへの不安が大きい時期のため、家賃交渉や初期費用の減額に応じてもらいやすくなります。

2,000〜5,000円程度の家賃引き下げに応じてもらえるケースも見られます。ペット可物件の場合、月額のペット飼育費を免除してもらったり、敷金の上乗せ分を減額してもらったりする交渉も試みる価値があるでしょう。

11〜12月:年末の穴場

年末は引越し需要が低いうえ、翌年の繁忙期に向けて物件が出始める時期でもあります。1月以降に本格化する繁忙期の前に物件を押さえておく「先行検索」のメリットがあります。

12月に契約して1月末や2月から入居するスケジュールを組めば、繁忙期の競争を避けながら良い物件を確保できます。ただし、入居までのフリーレント(家賃無料期間)を交渉できると、空白期間の家賃負担を回避できるのでおすすめです。

初期費用を抑えるための交渉ポイント

閑散期に物件を探す際、交渉で抑えやすい費用項目を把握しておくと有利です。

交渉項目成功しやすさ目安
フリーレント(入居後1ヶ月無料)高い1ヶ月分の家賃が浮く
礼金の減額・免除やや高い1ヶ月分が浮く
家賃の値下げ普通月2,000〜5,000円
敷金の減額やや低いペット可の場合は難しいことも
ペット飼育費の免除やや低い月3,000〜5,000円が浮く

フリーレントは最も交渉が通りやすい項目です。空室が続いている物件であれば、大家さんにとっては1ヶ月の家賃を免除しても入居してもらうほうがメリットがあるためです。

敷金についてはペット可物件の場合、ペットによる損傷の補修費用を担保する性質があるため、減額には応じてもらいにくい傾向があります。その代わり、礼金やフリーレントで初期費用を調整するアプローチが現実的です。

繁忙期にどうしても探す場合

転勤や就職などで1〜3月に引越しが避けられない場合も、費用を抑える工夫はあります。

物件の探し始めは早ければ早いほど有利です。1月中旬には物件が出始めるため、12月から情報収集を始めて1月には内見、2月中に契約というスケジュールが理想的。3月に入ってからの物件探しは、残り物を高い家賃で借りることになりかねません。

引越し業者の費用も繁忙期は1.5〜2倍に跳ね上がります。引越し日を平日にずらす、荷物を自分で運べる範囲に絞る、といった工夫で引越し費用を抑えることも全体コストの削減につながります。

まとめ

ペット可物件を安く借りるなら、5〜6月・7〜8月・11〜12月の閑散期が狙い目です。特に7〜8月は交渉がもっとも通りやすい時期で、フリーレントや礼金の減額を引き出せる可能性が高まります。引越しの時期に融通が利く方は、繁忙期を避けて動くことで初期費用を大幅に節約できるでしょう。