ペットと暮らす部屋を杉並区で探しているなら、物件の条件だけでなく、近くにドッグランがあるか、かかりつけにできる動物病院があるか、夜間に急変したときどこへ行けるかまで見ておくと、住み始めてからの安心が変わります。

この記事では、杉並区でペットと暮らすための判断材料を、区の公式資料と各施設の公式サイトで確認した内容にもとづいて整理しました。区立ドッグラン広場の登録方法と入場ルール、動物病院の診療時間と休診日、夜間の受け皿、駅ごとの散歩環境を並べています。

杉並区で犬と暮らしている人はどのくらいいるか

東京都保健医療局が公表している令和6年度の犬の登録頭数によると、杉並区の登録は19,475頭です。うち狂犬病予防注射済票が交付されたのは14,129頭でした。

これは登録された犬の数で、猫や他のペットは含みません。参考までに、同じ統計で世田谷区は43,121頭です。

なお、区ごとの動物病院の数を公表している公的な統計は見つかっていません。農林水産省の統計は都道府県単位までで、区別の内訳はありません。この記事では病院の軒数を示す代わりに、公式サイトで診療条件を確認できた病院を具体的に挙げます。

家賃相場は事業者によって数字が違う

杉並区の家賃相場は、不動産ポータルがそれぞれ公表しています。ただし集計の方法が違うため、同じ間取りでも数字が変わります。

間取り家賃相場
ワンルーム8.96万円
1K10.25万円
1DK13.45万円
1LDK17.13万円
2LDK23.95万円

(LIFULL HOME’S 杉並区の家賃相場・2026年9月12日確認。毎週金曜更新で、駅徒歩10分以内の賃貸物件の平均賃料を軸にした過去データからの独自算出)

相場を見るときに気をつけたいのは、事業者によって集計の条件が違うことです。たとえばSUUMOは同じ杉並区の1LDKを16.3万円としていますが、これは「新築かつ駅から徒歩1分〜5分以内の賃貸マンション」に絞った値だと同社のページに明記されています。条件が違えば数字が動くのは当然で、どちらかが間違っているわけではありません。

他社の数字と見比べるときは、金額だけでなくどんな条件で集計した値なのかを確かめてください。 実際の家賃は駅からの距離、築年数、ペット飼育の条件によって上下します。

駅ごとの環境

中央線を軸に、丸ノ内線と京王井の頭線が南北に走ります。駅ごとに街の雰囲気が違います。

駅名(路線)散歩環境
荻窪(中央線・丸ノ内線)善福寺川緑地へ南へ徒歩10分ほど。大田黒公園も近い
阿佐ヶ谷(中央線)中杉通りのケヤキ並木。桃園川緑道から善福寺川方面へ抜けられる
高円寺(中央線)馬橋公園・蚕糸の森公園が徒歩圏
西荻窪(中央線)善福寺公園が自転車圏内
南阿佐ヶ谷(丸ノ内線)善福寺川緑地まで徒歩10分ほど。区立ドッグランへも比較的近い
方南町(丸ノ内線)善福寺川緑地まで徒歩10分ほど。閑静な住宅街
浜田山(井の頭線)柏の宮公園の芝生

荻窪は丸ノ内線の始発駅です。方南町は2019年に丸ノ内線本線との直通運転が始まり、新宿や池袋へ乗り換えなしで行けるようになりました。

ペット可物件を探すときに注意したいのが、「ペット相談可」と表記されていても犬のみ可で猫は不可という物件がある点です。猫を飼う場合は物件情報の備考欄を確認し、不動産会社に猫の飼育可否を先に問い合わせておくと無駄足を減らせます。飼育可能頭数、犬種の制限、体重の上限も物件ごとに違います。

区立ドッグラン広場の使い方

杉並区立ドッグラン広場は、都立和田堀公園内にある区内の公設ドッグランです。所在地は杉並区松ノ木1丁目1番4号、電話は03-5913-7138。利用料は無料ですが、事前の登録が必要です。

利用時間と休場日

利用時間は季節によって変わります。

時期利用時間
1月・2月・3月・9月・10月午前7時〜午後5時
4月・5月・8月午前7時〜午後6時
6月・7月午前7時〜午後7時
11月・12月午前7時〜午後4時

休場日は年末年始(12月29日〜1月3日)のほか、毎月1回または2回の場内整理日(定期清掃や草刈り)があります。災害や台風、積雪などで臨時休場になることもあります。

さらに、熱中症特別警戒アラートが発表された場合は、午前10時頃から午後4時頃まで小型犬エリアと中・大型犬エリアが閉鎖されます。このときも登録窓口は受付をしています。

臨時の休場や利用時間の変更は、運営事業者が作成しているホームページとInstagramで案内されています。夏場や天候が不安定な日は、出かける前に確認しておくと確実です。

登録の手続き

登録窓口は杉並区松ノ木1丁目3番22号の松ノ木運動場管理棟内で、ドッグラン広場から徒歩1分ほどの場所にあります。受付は午前9時から午後5時まで(11月と12月は午前9時から午後4時まで)。松ノ木運動場の受付窓口とは別の窓口で、運動場の受付ではドッグランの手続きはできません。

登録に必要なものは次の3点です。

  • 犬の登録が確認できるもの(犬鑑札またはマイクロチップ登録証明書)
  • 狂犬病予防注射済票
  • 写真付きの本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード、旅券、在留カードなど)

このほかに「ドッグラン広場使用登録申請書兼誓約書」の提出が要ります。窓口の混雑を避けるため、区の公式サイトから印刷して記入したうえで持参するよう案内されています。

登録できるのは犬の所有者または管理する人(飼い主および同居する家族等)で、16歳未満は飼い主の家族であっても登録できません。杉並区外に住んでいる方も登録できます。

登録証の有効期限は、原則として申請時に提示する狂犬病予防注射済票の翌年度6月末までです。継続して使うには年度ごとの更新手続きが必要になります。

注意したいのは、有効期限が「登録した日から1年」ではなく、狂犬病予防注射をいつ受けたかで決まる点です。春に注射を済ませてから登録するのと、注射から時間が経ってから登録するのとでは、使える期間が変わります。引っ越してすぐに使いたいなら、注射済票の日付を先に確かめておくとよいでしょう。

入場のルール

エリアは体重で分かれています。小型犬エリアが500平方メートル(10kg未満)、中・大型犬エリアが1,000平方メートル(10kg以上)です。入口は二重扉になっていて、片方の扉が閉まっていることを確認してからもう片方を開ける仕組みです。ベンチと水飲み場、掲示板が設置されています。

入場のルールは、知らずに行くと入れない条件を含みます。

  • 場内では登録証を見えるように身に着ける
  • 登録していない人は入場できない(同伴者を除く)
  • 犬を連れていない人は入場できない(同伴者を除く)
  • 飼い主1名につき飼い犬1頭まで。同伴者は7歳から15歳の方1名まで入場できる
  • 7歳未満の子どもは、保護者が同伴していても入場できない
  • 7歳から15歳の方は保護者の同伴が必要

そして、次にあてはまる犬は入場できません。

  • 生後6か月未満の子犬
  • 生理期間中のメス犬
  • 闘犬類(土佐犬、アメリカン・ピット・ブル・テリアなど)
  • 噛み癖のある犬
  • 病気やけがをしている犬

混雑時は入場制限が行われることもあります。

禁止されていることもあわせて押さえておいてください。場内での飲食と喫煙(適度な水分補給は可)、犬におやつを与えること、ボールやおもちゃの使用、ブラッシング、犬用カートの持ち込み、犬以外の動物を連れ込むこと、飼い犬を置き去りにすること。おやつとおもちゃについては、エリアや時間帯を限定して施設スタッフが許可した場合は例外があります。

ドッグランの専用駐車場はありません。車で行く場合は都立公園の有料駐車場などを使うことになりますが、土曜・日曜・祝日は混雑します。区も公共交通機関での来場を呼びかけています。バスなら京王バス・関東バスの「都立和田堀公園」下車で徒歩1分です。

また、周囲には住宅があります。鳴き声や会話が騒音にならないよう配慮するよう、区のリーフレットにも書かれています。

公式で診療条件を確認した動物病院

杉並区内の動物病院のうち、公式サイトで診療時間・休診日・診療対象を確認できた4院を挙げます。区内の動物病院を網羅した一覧ではありません。

病院名所在地・電話診療時間休診日診療対象
荻窪桃井どうぶつ病院桃井2-2-3/03-6454-74169:00〜12:00/16:00〜19:00(日・祝は9:00〜13:00のみ)水曜は隔週休診犬・猫・うさぎ・ハムスター
ダリア動物病院成田東5-15-23/03-6383-50949:00〜12:00/15:30〜19:00水曜・日曜午後・祝日犬・猫
東京動物医療センター松庵2-19-15/03-3331-3381通常9:00〜12:00/16:00〜18:30(予約制)、救急は公式内で20:00〜27:00と20:00〜26:00の2通りの記載(要電話確認)公式に記載なし夜間は犬・猫のみ(超大型犬は不可)
グラース動物病院荻窪5-4-9/03-3220-27179:00〜12:00/16:00〜19:00火曜午後。木曜午後は急患のみ電話で確認

荻窪桃井どうぶつ病院

平日と土曜は午前9時から12時、午後4時から7時。日曜と祝日は午前9時から13時までで、午後の診療はありません。水曜は隔週で休診になるため、水曜に行く予定があるなら公式の獣医師出勤表で確認しておくと確実です。

最終受付は診察終了時刻の15分前です。閉院時刻に間に合えばよいわけではない点に注意してください。

診療対象は犬と猫のほか、うさぎとハムスターも挙げられています。専門診療として循環器科、呼吸器科、腎泌尿器科、歯科、消化器科、皮膚科、腫瘍内科・腫瘍外科、軟部外科、整形・神経外科、眼科、画像診断科が置かれています。WEBでの来院予約と、遠方向けのオンライン診療も案内されています。

ダリア動物病院

犬猫専門の病院です。診察時間は午前9時から12時、午後3時半から7時。受付時間は診察時間より短く、午前が9時から11時、午後が3時半から6時までです。受付時間を過ぎた診療は時間外料金が発生します。

休診日は水曜日・日曜午後・祝日。日曜日は完全予約制で、それ以外の診療日は予約制ではなく来院順に診療します。緊急の患者が来た場合は順番が前後することがあります。

初診料はかからないと公式に明記されています。毎月、出勤獣医師と診療日のカレンダーが公開されています。

東京動物医療センター(杉並動物夜間救急医療センター)

西荻窪駅南口から徒歩10分。正式には「東京動物医療センター/杉並動物夜間救急医療センター」で、通常診察と夜間救急で電話番号が分かれています。通常診察は03-3331-3381、夜間救急は03-3334-2850です。

通常診療は午前9時から12時、午後4時から6時半で、予約制です。

夜間の時間は、公式サイトの中に2通りの案内があります。2026年5月1日付のお知らせは、診療時間を20時から27時(深夜3時)、最終電話受付を26時、最終来院受付を26時半としています。一方でアクセス・診療時間のページには救急診療20時から26時という記載が残っています。深夜に向かうときは、時間を自分で判断せず電話で確かめてください。

夜間について公式は、来院前に必ず電話で問い合わせるよう求めており、問い合わせがない場合は受け入れできないと明記しています。電話受付時間内であっても急患対応中は留守番電話になることがあります。駐車場は12台分あり、無料です。

夜間には、日中とは違う条件がいくつもあります。

  • 診療対象は犬と猫。スタッフ数が限られるため超大型犬は受け入れできないと明記されています
  • 夜間は麻酔を伴う処置、緊急手術、内視鏡に対応していません。 対応できない症例は別の夜間提携病院を紹介する場合があり、その際も診療費11,000円(税込)はかかります
  • 支払いは高額になるため、原則クレジットカード。住所と氏名がわかる身分証明書も必要です
  • 防犯上、病院に入れるのは飼い主を含めて2名まで
  • かかりつけ医が開くまでの救急治療という位置づけで、翌日に必ずかかりつけ医を受診することが求められます
  • 同院がかかりつけでない場合、日中への継続治療は原則断られます

夜間診療費は11,000円(税込)で、通常の検査・処置費に割増がかかります。公式は総額の目安を平均41,000円(税込)前後としています。

通う前に確かめておきたいこと

4院を並べると、同じ「杉並区の動物病院」でも条件がかなり違うことが分かります。休診日が曜日単位ではなく午後だけだったり、隔週だったりします。受付の締め切りが診察終了時刻より前に設定されている病院もあります。日曜に開いている病院でも、その日だけ予約制ということがあります。

こうした条件は、通い始めてから知ると通院計画が崩れます。かかりつけを決める前に、公式サイトで診療時間と休診日、受付の締め切り、予約の要否を確認しておいてください。選び方の観点は動物病院の選び方にまとめています。

グラース動物病院

本院は杉並区荻窪5-4-9。診療時間は午前9時から12時、午後4時から7時です。診療表では火曜と木曜の午後に「×」が付いていますが、公式のお知らせは木曜午後を「急患のみの受付」 と説明しています。祝日も診療可能です。

医療方針として24時間365日の緊急診療体制を掲げており、時間外診療や夜間診療を希望する場合は本院(03-3220-2717)に電話する形です。

グループとして、猫専門の「グラース猫の病院」(荻窪5-4-1/03-5335-7552/10:00〜13:00・15:00〜18:00、火曜と金曜が休診)と、ウェルネスセンターがあります。

夜間に急変したときどこへ行くか

夜間の受け皿は時間帯によって変わります。

20時から26時までは、東京動物医療センターが併設する杉並動物夜間救急医療センターが区内の選択肢になります。来院前の電話が必須です。グラース動物病院も24時間365日の体制を掲げており、時間外は本院への電話が入口になります。

26時(午前2時)を過ぎる時間帯は、区内で受け入れ先を見つけにくくなります。世田谷区のTRVA動物医療センターは20時から翌6時まで対応しており、深夜から明け方にかけての選択肢になります。

なお、武蔵境の日本獣医生命科学大学付属動物医療センターは、診療時間が平日9時から16時までで、夜間は対応していません。 土曜は画像診断を除く外来診療を当面の間中止しています。

同センターは二次診療施設で、一次診療施設では治療が難しい病気や専門的な検査・治療に対応する位置づけです。基本的にはかかりつけの動物病院からの紹介を通じて診療しますが、紹介状がない場合も、受付フォームから連絡すれば直接の予約を受け付けています。 その場合は予約日時と担当の診療科をセンター側で検討して連絡が来る流れで、当日の手術やCT検査が希望どおりにならないこともあると案内されています。

いずれにしても、夜間の駆け込み先ではない点を押さえておいてください。

夜間に行くときに共通するのは、事前の電話です。症状と到着予定を伝えることで受け入れ準備が整いますし、そもそも受け入れられるかどうかもその場で分かります。

散歩できる公園

善福寺川緑地から和田堀公園にかけての川沿いの遊歩道は、杉並区で犬と暮らすなら押さえておきたいコースです。善福寺池を源とする善福寺川に沿って整備されていて、平坦な道が続くためシニア犬や小型犬にも歩きやすい環境です。春には桜並木が続き、川にせり出した枝がトンネルのようになります。

緑道は自転車も通ります。すれ違いのときにリードを短く持てるよう意識しておくと安心です。

スポット最寄り駅特徴
善福寺川緑地荻窪・南阿佐ヶ谷川沿いの緑道。桜の名所。平坦で歩きやすい
和田堀公園永福町都立公園。区立ドッグラン広場がある
蚕糸の森公園東高円寺旧蚕糸試験場跡。噴水がある
柏の宮公園浜田山広い芝生
善福寺公園西荻窪から自転車圏池と森。野鳥も見られる
馬橋公園高円寺旧気象研究所跡の芝生広場
井草森公園下井草原っぱ・森・運動場
大田黒公園荻窪回遊式庭園。秋の紅葉
桃園川緑道阿佐ヶ谷暗渠を整備した散歩道。車が通らない

季節によって歩きやすさは変わります。夏は日中を避けて早朝か夕方に、水分を持って出るのが基本です。秋から冬は人が少なく、犬連れにはむしろ歩きやすい時期になります。

物件を決める前に確認すること

確認すること確かめ方
猫の飼育が可能か「ペット相談可」でも犬のみのことがある。備考欄と不動産会社への確認
飼育可能頭数・犬種・体重の制限物件ごとに違う。契約前に確認
かかりつけ候補の診療時間と休診日病院の公式サイト。隔週休診や午後だけ休診の曜日がある
かかりつけ候補が自分のペットを診るか犬猫以外を飼っている場合は電話で確認
夜間の受け入れ先までの距離と時間深夜の道路状況で経路を確認する
ドッグランに登録できるか犬鑑札・狂犬病予防注射済票・本人確認書類がそろっているか
ドッグランに入れる犬か生後6か月未満、闘犬類などは入場できない

内見のときに、その足で最寄りの動物病院まで歩いてみると、地図で見るのとは違う距離感がつかめます。夜間の受け入れ先へは車で向かうことが多いので、深夜の経路も一度確かめておくと、いざというときに迷いません。

参考情報

この記事の情報は、2026年9月12日に以下の公式資料で確認しました。診療時間や利用条件は変わることがあるため、実際に行く前には最新の内容を確かめてください。

家賃相場はLIFULL HOME’S 杉並区の家賃相場SUUMO 杉並区の家賃相場を2026年9月12日に参照しました。

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