大阪でペットと暮らすなら、住まいの近くに通いやすい動物病院があるかを早めに確認しておきたいところです。ただし「近い」だけでは足りません。診てもらえる動物の種類、休診日、夜間に駆け込めるか、高度医療が必要になったときにどうつながるかは、病院ごとにかなり違います。

この記事では、大阪市内と周辺の9施設について公式サイトで診療時間・休診日・対象動物・受診方法を調べられる範囲で確認し、公式に書かれていることだけを並べます。受診に条件がついている施設があり、知らずに向かうと受けられなかったり、追加の費用がかかったりします。

大阪の動物病院事情

大阪市内は電車で移動しやすい一方、体調の悪い犬猫を乗せて長時間移動するのは負担になります。日常診療は近く、救急はもう少し広い範囲から、と分けて候補を持っておくと動きやすくなります。

農林水産省の「飼育動物診療施設の開設届出状況」(令和7年・令和8年3月6日公表、調査時点は令和7年12月31日)によると、大阪府の飼育動物診療施設は880施設です。内訳は産業動物が24、小動物その他が856。

全国では東京都2,024・神奈川県1,243・北海道1,149・千葉県890に次ぐ5位です。ただし北海道は産業動物が612を占めるため、小動物その他だけで見ると大阪の856が北海道の537を上回ります。

ただしこれは獣医療法に基づく届出の数で、区ごとの内訳は公表されていません。区単位で病院数を比べられる公的なデータは見つかっていないため、この記事では区ごとの順位づけはしません。

なお、大阪動物医療センターの夜間救急ERセンターは2025年2月28日で廃止されています。公式サイトのトップに「2025年2月28日をもって『夜間救急 大阪ERセンター』は廃止する運びとなりました」「※日中の大阪動物医療センターは通常通り営業しております」という告知が今も出ています。

古いまとめ記事には夜間対応として載っていることがあるので注意してください。

公式サイトで条件を確認した6院

下の6院は、2026年9月に公式サイトで診療時間・休診日・対象動物・受診方法を確認したものです。大阪市内の動物病院を網羅した一覧ではありません。診療時間は変更されるので、受診前には必ず公式サイトか電話で確かめてください。

病院名所在地・電話診療時間休診日対象動物・受診方法
大阪動物医療センター大阪市西区南堀江3-7-22 / 06-6536-1771受付 9:30〜12:30、16:30〜20:00。獣医師を指名する場合は午後19:00までで、獣医師によっては18:30までの例外あり定休日の明示はなく、公式の診療表は月〜日祝の全曜日に診療枠を掲載犬・猫・ウサギ・ハムスターなどの小動物。それ以外は来院前に問い合わせ。予約方法は公式に明示を確認できず
大阪動物病院大阪市北区大淀南2-9-7 / 06-6147-390310:00〜13:00、17:00〜20:00定休日の明示はなく、公式の診療表は月〜日祝の全曜日に診療枠を掲載犬・猫・ウサギ・フェレット・ハムスター。鳥・爬虫類は中央動物医療センターへと案内。予約方法は公式に明示を確認できず
同心動物医療センター大阪市北区同心2-15-4 / 06-6353-77539:30〜12:30、16:30〜19:30、夜間19:30〜22:00(夜間の受付は21:30まで、22:00までに来院すれば診察可)月曜の午後・夜間、木曜の夜間(木曜の午前・午後は予約制で受付19:00まで)犬・猫・うさぎ・ハムスター。日中の予約はWEBのみで電話予約は不可。逆に夜間は電話での完全予約制(詳細は後述)
ネオベッツVRセンター大阪市東成区東小橋2-10-11 / 06-6977-3000予約診療 10:00〜19:00。公式は「診療科・検査内容により受付時間が異なる」と注記年末年始。公式に「年末年始を除き、土日祝も診察を行っています」と記載犬・猫のみ。公式に「飼主様からの直接のお申込みやご利用はできません」と明記(詳細は後述)
かわかみ動物病院大阪市中央区上本町西5-2-4 / 06-6764-60689:00〜12:00、16:30〜19:30(13:00〜16:00は月火金が手術枠、土は診察)。水曜は予約優先診察日で9:00〜最終予約19:15木曜(終日)、日祝の午後、土曜の夕方犬・猫・ウサギ・ハムスター・小鳥。エキゾチックはうさぎ・ハムスター・フェレットについて公式に記載あり
マック動物病院大阪市東住吉区湯里2-18-2 / 06-6769-121210:00〜13:00(受付12:45まで)、15:00〜18:00(受付17:45まで)水曜・日曜・祝日犬・猫。初回は電話予約、2回目以降はWEB受付。薬とお手入れは電話予約。針中野駅から約5分、駐車場あり

休診日の欄で「定休日の明示はなく」としたのは、公式が定休日を書いていないという意味です。診療表には全曜日に枠がありますが、実際には臨時休診の告知が出ることもあります。通うと決める前に、公式のお知らせ欄を見るか電話で確かめてください。

区別に見る選び方

上の6院を見ると、区の性格というより「その病院が何をどこまで診るか」で選び方が変わります。公式で確認できた範囲では、次の3点が実際の分かれ目でした。

ひとつ目は診てもらえる動物の種類です。犬と猫だけなら選択肢は広いのですが、うさぎ・ハムスター・小鳥となると絞られます。

大阪動物病院は公式で「鳥、爬虫類は中央動物医療センターへお越し下さい」と案内しており、同じ病院でも動物の種類で受け入れが変わることが分かります。エキゾチックアニマルと暮らしているなら、公式サイトの対象動物欄を見るだけでなく、電話で「この子は診てもらえますか」と具体的に確認するのが確実です。

ふたつ目は休診日と診療枠の形です。かわかみ動物病院は木曜が終日休診で、水曜は予約優先の診察日、13:00〜16:00は月火金が手術枠です。マック動物病院は水曜・日曜・祝日が休診。曜日によって開いている枠が違う病院は珍しくないので、自分が通える曜日と時間に開いているかを先に見てください。

みっつ目は予約のしかたです。同心動物医療センターは日中について公式に「お電話でのご予約は承っておりません」と書いておりWEB予約のみですが、夜間は逆に電話での完全予約制です。ネオベッツVRセンターにいたっては飼い主から予約できません。

予約の入り口は病院ごとに、さらに同じ病院でも時間帯ごとに違います。急いでいるときほど、ここを知らないと動けなくなります。

3つの役割を分けて考える

動物病院には、日常的に通うかかりつけ、時間外に駆け込む夜間救急、精密検査や専門手術を担う二次診療という3つの役割があります。役割は排他的ではなく、1つの病院が複数を兼ねます。 たとえば同心動物医療センターは日中のかかりつけと夜間診療の両方を担っていますし、ネオベッツVRセンターは二次診療に専念しています。

役割使う場面入り口
かかりつけ予防、健康診断、日常の不調、最初の相談自分で選んで受診
夜間救急診療時間外の急変自分で電話してから受診
二次診療CT・MRIを使う精密検査、専門手術施設による。ネオベッツVRセンターはかかりつけ医からの予約が必要

右端の「入り口」が施設ごとに違うことが、実際にいちばん効いてきます。ネオベッツVRセンターは飼い主から予約できないため、かかりつけ医を持っていないとそこへの入り口がありません。 一方で、CT・MRIを備える大阪動物医療センターや大阪動物病院は飼い主が直接受診できます。高度医療がすべて紹介制というわけではないので、通う可能性のある施設ごとに確かめてください。

一般診療でどこまで院内で調べられるかも、病院ごとに違います。血液検査、レントゲン、超音波検査が院内で完結すれば、下痢や嘔吐、食欲不振といった症状でも、検査結果がその日のうちに出て治療方針を決めやすくなります。

かかりつけ医を選ぶ段階で「専門治療が必要になったら、どちらへ紹介していますか」と聞いておくと、3つ目の入り口が確保できているかが分かります。

エキゾチックアニマルと暮らしている場合は、この3つのうち選択肢がさらに狭くなります。

今回確認した夜間救急3施設のうち、北摂は犬・猫が対象で「犬・猫以外の動物については、診療の可否を事前にお電話でご確認ください」、りんくうは基本が犬・猫で当日の獣医師によってはうさぎ・小型齧歯類・小型鳥類も電話確認のうえ受け付けるとしています。ネオベッツVRセンターは犬・猫のみです。

うさぎ、フェレット、鳥は、犬猫とは診察方法も薬の使い方も異なります。公式サイトで対象動物を確認するだけでなく、電話で「うさぎの歯科処置は対応可能か」「鳥のそのう検査はできるか」など、具体的に聞いてから受診しましょう。夜間については、日中のかかりつけ医に「この子が夜間に急変したらどこへ行けばいいか」を先に聞いておくのが確実です。

夜間救急へのアクセス

公式サイトで受付時間と条件を確認できた夜間救急は次の3施設です。大阪府内の夜間救急を網羅した一覧ではありません。

施設所在地・電話受付時間注意すること
大阪どうぶつ夜間急病センター大阪市東成区中道3-8-15 / 06-4259-1212年中無休 21:00〜翌5:00(診療受付は翌4:30まで)対象は犬・猫(それ以外は可否を要確認)。公式の診察の流れは「まずはお電話ください」から始まる。事前連絡なしで来院した場合は前受金3万円。玉造駅から徒歩5分
北摂夜間救急どうぶつ病院大阪府箕面市船場東2-3-55 北摂ベッツセンタービル / 072-730-2199年中無休 21:00〜翌6:00来院前に電話が必要。 対象は犬・猫で、それ以外は診療の可否を事前に電話で確認。箕面船場阪大前駅から徒歩10分
りんくう動物救急医療協会大阪府泉佐野市りんくう往来北1番地の58 大阪公立大学獣医学部附属獣医臨床センター / 072-463-5939平日・日祝 21:00〜翌4:30(電話受付20:00〜翌4:00)土曜が休診。 必ず電話してから来院。協会は公式に「大阪公立大学獣医臨床センターの夜間診療業務を請け負う会社」と位置づけている。基本は犬・猫だが、当日の獣医師によってはうさぎ・小型齧歯類・小型鳥類も電話確認のうえ受け付ける。りんくうタウン駅から徒歩約7分

3施設に共通するのは、来院前に必ず電話するよう公式が案内していることです。症状と到着予定時刻を伝えることで、受け入れ準備が整えられます。

連絡なしで行けない、というわけではありません。ただし大阪どうぶつ夜間急病センターは、事前連絡がなかった場合に前受金3万円を申し受けると公式に明示しています。夜間はスタッフも限られるので、まず電話をしてから向かってください。

りんくうは2026年9月1日から夜間診療の時間を延ばしています。公式のお知らせに「スタッフ人員不足にて短縮していました夜間診療の時間を延長いたします」とあり、受付時間は変わりうるものだと分かります。上の表の値も、向かう前に必ず公式で確かめてください。

夜間救急は、そこで治療を完結させる場所ではありません。大阪どうぶつ夜間急病センターは公式に「治療後も通院していただくのではなく、継続治療を主治医の先生にバトンタッチするシステムです」と書き、帰宅時にカルテや検査結果のコピーを渡すとしています。りんくうも診療の流れの最後に「主治医への引継ぎ」を置き、報告書を渡すとしています。

かかりつけを持たないまま夜間救急にかかると、この引き継ぎ先がない状態になります。日常診療の病院と夜間救急は、セットで決めておいてください。

同心動物医療センターの夜間診療は、日中と予約方法が逆

上の3施設とは別に、日中のかかりつけとして通える病院が夜間診療も行っている場合があります。同心動物医療センターがその例です。

ここで注意したいのが、日中と夜間で予約方法が正反対だという点です。日中は公式に「お電話でのご予約は承っておりません」とありWEB予約のみですが(完全予約制ではなく直接来院も可)、夜間は「お電話での完全予約制になりますので、必ず前もってご連絡お願いします」と案内されています。

ただし夜間の「予約」は、日を決めて枠を取る予約ではありません。同じページに「受付は19:30からとなります。事前のご予約はできかねますのでご了承ください」ともあり、当日その場で電話をして症状と来院時間を伝える形です。

夜間診療は19:30〜22:00で、受付は21:30まで。22:00までに来院すれば診察を受けられます。月曜と木曜は夜間診療がありません。夜間は診察料とは別に夜間診察料6,600円がかかり、21:30以降の来院では11,000円になると公式に明示されています。

公式は「当院は24時間常勤の病院ではありません」とも書いており、緊急手術中は当日の夜間対応ができず留守番電話になる、すぐに対応できない場合は他の夜間病院を紹介する、とも明示しています。夜間に向かうときは、この点を踏まえて電話してください。

高度医療が必要になったときの入り口

CTやMRIを使った精密検査、腫瘍外科、脳や神経の手術といった医療は、二次診療施設と呼ばれる病院が担います。この記事で確認した施設のうち、二次診療に専念しているのが東成区のネオベッツVRセンターです。

ここで知っておきたいのは、この施設は飼い主が直接予約できないという点です。公式のよくあるご質問にこう書かれています。

主治医の先生に紹介状を記入頂ければ、直接来院してもいいですか?

事前に主治医の先生から予約を入れて頂いて下さい。

さらに、緊急時についても明示があります。

緊急の場合は予約なしで診療可能ですか?

基本的には、当センターは主治医の先生からの申し込みが必要です。申し訳ございませんが、緊急の場合もお受けできません。

FAQの回答は「基本的には」と限定していますが、飼い主向けのページにはより直接的に「ネオベッツVRセンターは動物の高度二次診療病院です。飼主様からの直接のお申込みやご利用はできません。主治医の先生よりお申込みください」と書かれています。

つまり、主治医からの申し込みがないまま向かっても、緊急であっても原則として受けられません。急変したときの行き先は夜間救急、精密検査や専門手術は主治医経由と、入り口を分けて考えておいてください。

受診できる動物は犬と猫のみ、予約診療は10:00〜19:00で土日祝も対応しています。初診料は7,150円(税込)に各診療科の診察料4,400円(税込)が加わり、CT撮影の基本料金は約74,040円、MRI撮影は約118,400円と公式に示されています。駐車場は20台です。

一方で、すべての高度医療が紹介制というわけではありません。大阪動物医療センターと大阪動物病院はどちらもCT・MRIを備え、飼い主が直接受診できます。紹介が必要な施設に通う可能性があるなら、つないでくれるかかりつけ医を先に持っておく必要があります。

持病のあるペットと暮らしているなら、いま通っている病院に「この子の状態で精密検査が必要になったら、どこへつないでもらえますか」と一度聞いておくと、必要になったときの流れが見えます。

引越し前に確認したいこと

候補物件の内見時には、地図で周辺の動物病院を探し、それぞれの公式サイトで診療時間・休診日・対象動物・予約方法を見ておきましょう。 ここまで見てきたとおり、この4つは病院ごとに違います。第三者サイトの情報は古いことがあり、実際、廃止された夜間救急が今も夜間対応として紹介されている例がありました。

犬の場合は散歩コースの途中に病院があるか、猫の場合はタクシーで短時間に行けるかが実用上の差になります。持病があるペットでは、転居前に現在の主治医から紹介状や検査結果のコピーをもらい、新しい病院へ初診予約を入れておくと安心です。

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参考情報

  • 動物診療施設の全国統計: 農林水産省「飼育動物診療施設の開設届出状況(診療施設数)」(令和7年・令和8年3月6日公表、調査時点 令和7年12月31日。大阪府880施設=産業動物24・小動物その他856。2026年9月確認)
  • 日中の6院(すべて2026年9月に公式サイトで確認)
    • 大阪動物医療センター(西区南堀江3-7-22。受付9:30〜12:30/16:30〜20:00。犬・猫・ウサギ・ハムスターなどの小動物。夜間救急ERセンターは2025年2月28日で廃止
    • 大阪動物病院(北区大淀南2-9-7。10:00〜13:00/17:00〜20:00。犬・猫・ウサギ・フェレット・ハムスター。鳥・爬虫類は中央動物医療センターへ案内)
    • 同心動物医療センター(北区同心2-15-4。9:30〜12:30/16:30〜19:30/夜間19:30〜22:00、夜間受付21:30まで・22:00までの来院で診察可。月曜と木曜は夜間診療なし。日中の予約はWEBのみで電話不可・完全予約制ではない。夜間は当日その場で電話をして症状と来院時間を伝える形で「事前のご予約はできかねます」とも明記。夜間診察料6,600円、21:30以降は11,000円。24時間常勤ではなく緊急手術中は留守番電話になる)
    • ネオベッツVRセンター(東成区東小橋2-10-11。予約診療10:00〜19:00、公式に「年末年始を除き、土日祝も診察を行っています」と記載。電話予約受付は9:00〜20:00。犬・猫のみ。公式に「飼主様からの直接のお申込みやご利用はできません。主治医の先生よりお申込みください」と明記)
    • かわかみ動物病院(中央区上本町西5-2-4。9:00〜12:00/16:30〜19:30、水曜は予約優先診察日で9:00〜最終予約19:15、木曜休診。エキゾチックはうさぎ・ハムスター・フェレット
    • マック動物病院(東住吉区湯里2-18-2。10:00〜13:00/15:00〜18:00、水曜・日曜・祝日休診)
  • 夜間救急の3施設(すべて2026年9月に公式サイトで確認)
    • 大阪どうぶつ夜間急病センター(東成区中道3-8-15。年中無休21:00〜翌5:00、診療受付は翌4:30まで。対象は犬・猫。事前連絡なしの来院は前受金3万円。公式が症状別の治療費目安を公開)
    • 北摂夜間救急どうぶつ病院(箕面市船場東2-3-55。年中無休21:00〜翌6:00、来院前に電話。対象は犬・猫)
    • りんくう動物救急医療協会(泉佐野市りんくう往来北1番地の58。平日・日祝21:00〜翌4:30、電話受付20:00〜翌4:00、土曜休診。2026年9月1日に診療時間を延長)

診療時間・対象動物・夜間対応は変更される場合があるため、受診前に必ず各病院へご確認ください。

まとめ

大阪で動物病院を選ぶときは、日常診療・夜間救急・高度医療の3つを分けて考えると整理できます。

日常診療は診てもらえる動物の種類と休診日と予約方法で絞り込む。夜間救急は自宅から実際に行ける施設を電話番号ごと控えておく。高度医療は施設によって入り口が違い、ネオベッツVRセンターのようにかかりつけ医からつないでもらう必要がある施設もあると知っておく。

引越しやペットのお迎え前に候補を2〜3院見ておくと、急な受診にも落ち着いて対応できます。そのとき見るのは口コミではなく、それぞれの公式サイトです。